アフガニスタン 第5章 代表料理レシピ集

 9/16 修正依頼


第5章 代表料理レシピ集

5-1 カブリ・プラオ(ドライフルーツ入り炊き込みご飯)

アフガニスタンを代表する国民食。羊肉や鶏肉の旨みに、ドライフルーツの甘酸っぱさ、人参の香り、ナッツの香ばしさが重なる豪華な炊き込みご飯です。祝祭や客人を迎える席で必ずといってよいほど登場します。

材料(2人分)

  • バスマティライス … 150g

  • 羊肉または鶏肉 … 200g(一口大に切る)

  • 玉ねぎ … 1/2個(みじん切り)

  • にんじん … 50g(細切り)

  • ドライレーズン … 30g

  • ドライアプリコット … 30g

  • ドライイチジク … 30g

  • 水 … 200ml(ドライフルーツ浸し用)

  • アーモンドまたはピスタチオ … 適量(ローストして刻む)

  • クミンシード … 小さじ1

  • シナモンスティック … 1本

  • 塩 … 小さじ1

  • サラダ油またはギー … 大さじ2

下ごしらえ

  1. ドライフルーツを軽く洗い、200mlの水に 一晩浸して柔らかく戻す

  2. バスマティライスを軽く洗い、30分程度水に浸けてから水気を切る。

作り方(5ステップ)

  1. 米を炊く
    バスマティライスを通常の水加減で炊いておく。

  2. 肉を炒める
    フライパンに油を熱し、玉ねぎを炒めて透明になったら肉を加える。塩・クミン・シナモンスティックを入れて香りを立てながら炒める。

  3. ドライフルーツとにんじんを調理
    別のフライパンに油を少量熱し、にんじんを炒める。柔らかくなったら一晩浸したドライフルーツを加え、軽く炒め合わせる。

  4. 盛り付け
    器に炊いた米を盛り、その上に炒めた肉をのせる。さらににんじんとドライフルーツを彩りよく散らす。

  5. 仕上げ
    ローストしたナッツをトッピングして完成。好みでドライフルーツの浸し水を少量かけると、甘酸っぱさが引き立つ。

ポイント

  • ドライフルーツを一晩浸すことで自然な甘みと柔らかさが増し、肉や米との調和が取れる。

  • 日本の家庭では、鶏もも肉を使っても美味しく仕上がる。

  • 浸し水は紅茶や煮込み料理に再利用可能。

5-2 マンティ(蒸し餃子 ヨーグルトソースがけ)

マンティはアフガニスタンの代表的な軽食であり、家庭や祝いの席で親しまれる料理です。小麦粉の皮で肉や玉ねぎを包み、蒸した餃子のような形で、上からヨーグルトソースと豆のソースをかけるのが特徴です。中央アジア全域に類似の料理がありますが、アフガニスタン版は特にソースの重ね方が独特です。

材料(2人分)

餃子部分

  • 市販の餃子の皮 … 20枚(または小麦粉+水で自作しても可)

  • 牛ひき肉または羊ひき肉 … 150g

  • 玉ねぎ … 1/2個(みじん切り)

  • にんにく … 1片(みじん切り)

  • 塩 … 小さじ1/2

  • 胡椒 … 少々

ヨーグルトソース

  • プレーンヨーグルト … 100g

  • にんにく … 1/2片(すりおろし)

  • 塩 … 少々

豆ソース

  • ひよこ豆(ゆでたもの)… 100g

  • トマトペースト … 大さじ1

  • 玉ねぎ … 1/4個(みじん切り)

  • クミンパウダー … 小さじ1/2

  • チリパウダー … 少々

  • オリーブオイル … 大さじ1

  • 塩 … 小さじ1/3

作り方(5ステップ)

  1. 餃子を作る
    ボウルに肉、玉ねぎ、にんにく、塩、胡椒を混ぜる。餃子の皮に包み、しっかり口を閉じる。

  2. 蒸す
    蒸し器に並べ、10〜12分ほど蒸して中まで火を通す。

  3. ヨーグルトソースを作る
    ヨーグルトににんにくと塩を混ぜ、なめらかにする。

  4. 豆ソースを作る
    フライパンに油を熱し、玉ねぎを炒める。トマトペーストとひよこ豆を加え、クミン・チリパウダー・塩で味付けし、少し煮詰める。

  5. 盛り付ける
    蒸し上がった餃子にヨーグルトソースをかけ、その上から豆ソースを重ねる。好みでパクチーやミントを散らして完成。

ポイント

  • 二層ソース(ヨーグルト+豆トマト)がアフガニスタン風の特徴。

  • 日本の家庭では餃子の皮を使うと手軽に再現できる。

  • スパイスは控えめにして、ヨーグルトの酸味と肉の旨みを楽しむ。


5-3 アーシ(手打ち麺入りスープ)

アーシはアフガニスタンの伝統的なスープ料理で、手打ち麺と豆、ヨーグルトを組み合わせた濃厚な味わいが特徴です。家庭料理として親しまれ、冬の寒い季節に特に人気があります。栄養豊富で食べごたえがあり、スープでありながら一品で食事になる料理です。

材料(2人分)

麺部分

  • 強力粉 … 100g

  • 水 … 50ml

  • 塩 … ひとつまみ
    (※手軽にする場合は、乾燥パスタやうどんでも代用可)

スープ部分

  • ひよこ豆(ゆでたもの)… 80g

  • レンズ豆(ゆでたもの)… 80g

  • 玉ねぎ … 1/2個(みじん切り)

  • にんにく … 1片(みじん切り)

  • トマトペースト … 大さじ1

  • ヨーグルト … 150g

  • クミンパウダー … 小さじ1

  • コリアンダーパウダー … 小さじ1/2

  • 塩 … 小さじ1/2

  • 水 … 600ml

  • オリーブオイル … 大さじ1

作り方(5ステップ)

  1. 麺を用意する
    小麦粉に塩と水を加えてこね、ひとまとめにする。20分休ませてから薄くのばし、細切りにして麺を作る。

  2. スープのベースを作る
    鍋にオリーブオイルを熱し、玉ねぎとにんにくを炒める。香りが立ったらトマトペーストを加えて軽く炒める。

  3. 豆を加える
    ひよこ豆とレンズ豆を加え、水を注いで10分ほど煮る。

  4. 麺を煮込む
    手打ち麺を加えてさらに5〜7分煮込み、柔らかくなるまで火を通す。

  5. 仕上げ
    火を弱め、ヨーグルトを少しずつ加えて混ぜる。クミン・コリアンダー・塩で味を整え、器に盛って完成。

ポイント

  • ヨーグルトは沸騰直前に加えると分離しにくく、まろやかに仕上がる。

  • 麺は厚すぎないように薄くのばすと食感が良い。

  • 日本で作る場合は、ショートパスタや乾麺を使えば手軽。


5-4 ボラニ(野菜入り薄焼きパン)

ボラニは、アフガニスタンで広く親しまれている軽食・前菜用の薄焼きパンです。小麦粉の生地に、じゃがいもやかぼちゃ、ネギ、レンズ豆などの具材を包んで焼き上げます。外は香ばしく、中はほっくりした具材の旨みが広がり、家庭の味として親しまれています。

材料(2人分/4枚分)

生地

  • 薄力粉 … 150g

  • 水 … 80ml

  • 塩 … 小さじ1/4

  • サラダ油 … 小さじ1

具材(例:じゃがいもボラニ)

  • じゃがいも … 150g(茹でてマッシュ)

  • 青ねぎ … 2本(小口切り)

  • 塩 … 小さじ1/4

  • 胡椒 … 少々

  • クミンパウダー … 小さじ1/4

(※具材はかぼちゃやレンズ豆でも代用可能)

作り方(5ステップ)

  1. 生地を作る
    ボウルに小麦粉、塩、水、油を入れてこね、なめらかになったらラップをして20分休ませる。

  2. 具を準備する
    じゃがいもを茹でて潰し、青ねぎ・塩・胡椒・クミンを混ぜてフィリングを作る。

  3. 生地をのばす
    生地を4等分して丸め、薄く円形にのばす。

  4. 包んで成形
    生地の半分に具をのせ、半月型に折りたたんで縁をしっかり閉じる。

  5. 焼く
    フライパンに少量の油を熱し、両面をこんがり焼く。熱々をヨーグルトソースやサラダと一緒に食べる。

ポイント

  • 生地は休ませることで扱いやすくなる。

  • 中身は季節の野菜や豆で自由にアレンジ可能。

  • 日本風にベビーリーフやチーズを加えるとモダンな仕上がりになる。


5-5 ケバブ(羊肉の串焼き)

ケバブはアフガニスタンの街角から家庭まで幅広く楽しまれる料理で、羊肉や鶏肉を香辛料でマリネして焼き上げたものです。炭火でじっくり焼くのが本場のスタイルですが、家庭ではグリルやフライパンでも再現できます。シンプルながら肉の旨みを最大限に引き出す一品です。

材料(2人分)

  • 羊肉(または鶏もも肉) … 250g(一口大に切る)

  • 玉ねぎ … 1/2個(すりおろし)

  • にんにく … 1片(すりおろし)

  • ヨーグルト … 50g

  • クミンパウダー … 小さじ1

  • コリアンダーパウダー … 小さじ1/2

  • チリパウダー … 小さじ1/4(好みで調整)

  • 塩 … 小さじ1/2

  • サラダ油 … 大さじ1

作り方(5ステップ)

  1. マリネを作る
    ボウルにヨーグルト、玉ねぎ、にんにく、クミン、コリアンダー、チリパウダー、塩、油を入れて混ぜる。

  2. 肉を漬け込む
    一口大に切った肉を加え、よく絡めてラップをし、冷蔵庫で2時間以上(できれば一晩)寝かせる。

  3. 串に刺す
    漬け込んだ肉を竹串または金串に刺す。

  4. 焼く
    グリルまたはフライパンで中火で焼き、表面にこんがり焼き色がつき、中まで火が通るまで焼く。

  5. 盛り付け
    器に盛り、ナンやご飯、ベビーリーフを添えて完成。レモンを絞ると爽やかさが加わる。

ポイント

  • ヨーグルトのマリネは肉を柔らかくし、香辛料の風味をなじませる効果がある。

  • 本場では炭火焼きが主流で、香ばしいスモーキーさが特徴。

  • 日本の家庭では鶏肉で代用しても食べやすく仕上がる。



コメント

このブログの人気の投稿

特典

10/5 干し野菜で世界一周:構想2.

10/2反省「鯛のお頭」